クライミングでの指の痛みを予防するための簡単テーピング方法
主に指の皮膚を保護するためのテーピング
テーピングにはいろいろやり方がありますが、ここでは、
・簡単に巻けて
・はがれにくく
・指の動きをあまり妨げない
方法について解説します。
なお、このテーピングの主な目的は指の「皮膚」を保護して、皮膚の傷や痛みを予防することです。
また、指のじん帯や腱を保護する役割も少しあります。そのため、関節が痛い、というときにも、多少効果があります。経験上、登るときにテーピングをしないよりはしている方が、関節の痛みが悪化しません。
用意するテーピングテープ
12~13mm幅、非伸縮タイプのテーピングテープ
テーピングテープには、非伸縮(伸びない)タイプと伸縮(伸びる)タイプとがあります。皮膚の保護のためには、非伸縮(伸びない)タイプを使います。
また、幅は、12~13mm、25mm、38mm、50mmの4タイプが一般的によく売られていますが、指の保護に使うには、一番細い12~13mmのものが使いやすいでしょう。もし、25mm幅のものしか入手できなければ、縦に半分に切り裂いて使ってもOKです。その方が安く上がります。
さまざまなメーカーから発売されていますが、大きな違いはないので、入手しやすく安いものを買えばいいでしょう。
指の皮膚でよく痛む場所と名前
ガバホールドや鉄棒に指でぶら下がる場合を考えるとわかりますが、強い力を受けるのは、以下の部分です。
・第一関節と第二関節の間(ここを「中節」といいます)
・第二関節と第三関節の間(ここを「基節」といいます)
主に、この部分の皮膚を保護するためのテーピングが基本となります。
なお、第一関節より先の指先(ここを「末節」といいます)は、もともと皮膚が厚く丈夫であり、ジムのホールドでは深いダメージを受けることは少ないでしょう。指先(末節)にテープを巻くと、感覚が鈍くなり、また滑りやすくなってしまうため、ホールドが上手く保持できなくなります。もし指先にテープを巻かなければならないほど深いダメージを受けた場合は、素直にクライミングを休んだ方がいいでしょう。
テーピングの巻き方
(1)13mm幅のテープを少し出して、中節に二巻きします。
(2)中節の腹から、斜めに基節の方に貼ります。
(3)基節に二巻きします。
(4)基節の腹から中節に斜めに貼ります。
(5)中節で一巻きして、テープを切ります。
(6)指の腹の方はしっかり覆われている一方、第二関節部分は巻かれていないため、指が曲げやすい。伸ばす方向へは動かしにくくなるので、関節の保護にも多少なります。(関節の保護専用のテーピング方法は、別にあります)。
(7)このあと、念のため、基節部にもう一巻きしておくと、はがれにくくなります。
巻くときのコツ:指を少し曲げながら、気持ち「ゆるめ」に巻くのがコツです。指をまっすぐ伸ばしまま巻いたり、きつめに巻いてしまうと、曲げにくくなります。
参考動画
写真だけだとよくわからないかもしれないので、動画をアップしました。参考までにご覧ください。