5分でわかる!クライミングとボルダリングの違い
ボルダリングはクライミングの一種で、ロープを使わずに、低い岩や壁を登るもの。クライミングジムとボルダリングジムは、ほとんど同じ意味で、どちらでもボルダリングができます。ただし、ボルダリングジムではロープを使って高い壁を登るクライミングはできません。
クライミングジムでもボルダリングはできる?
最近は、クライミング、ボルダリングを楽しむ人が増えましたね。
これは、2020年東京オリンピックの競技としてスポーツクライミングが正式に採用されて知名度が上がったことが背景にあるようです。
また、手軽にクライミング、ボルダリングを楽しめる専門のジムが増えていることも理由でしょう。
ところで、ジムは、店舗によって「クライミングジム××」「ボルダリングジム▲▲」などと名前がわかれていますね。中には、「クライミング・ボルダリングジム●●」などと名乗っているところもありますから、混乱してしまいます。
「そもそもボルダリングとクライミングって、同じなの?違うの?」
初心者の方がこんな疑問を持つのも、無理はありませんね。
では、ボルダリングとクライミングはどう違うのでしょうか?
ボルダリングは、クライミングの一種類
結論を言うと、ボルダリングはロッククライミングの一種類で、「高さ数メートルの低い岩や壁を、ロープを使わないで登るもの」です。
ロッククライミングには、高いところを登るものから、低いところを登るものまで、様々なスタイル(登り方、遊び方)があり、そのひとつがボルダリングというわけです。
ボルダリングはクライミングの一種なのですから、ボルダリングができるジムを、「クライミングジム」と言っても、「ボルダリングジム」と言っても、どちらもいいのです。
ですから、ボルダリングを楽しみたいと思ったあなたは、「クライミングジム××」に行っても、「ボルダリングジム▲▲」に行ってもOKです。
ルートクライミングを楽しめるクライミングジムもある
ボルダリングは低い岩や壁を登るクライミングだと説明しました。
一方では、安全確保のためのロープを使って高い岩や壁を登るクライミングもあります。こういったクライミングは「ルートクライミング」とか、「リードクライミング」と呼ばれます。
クライミングジムの中には、高さ10メートル以上のクライミング壁を持ち、ルートクライミングができるジムもあります。そのようなジムでは、ルートクライミングの壁とは別に、ボルダリング用の壁も用意されており、ボルダリングも楽しむことができます。
つまり、ルートクライミングとボルダリングの両方を楽しめるジムというわけです。
そのようなジムは、「クライミングジム××」という名前であることがほとんどです。ボルダリング以外のクライミング(ルートクライミング)も楽しめるので、「ボルダリングジム」という名前をつけることはありません。
まとめると、次のようになります。
・クライミングジム:ボルダリングだけができるジム。または、ボルダリングとルートクライミングの両方ができるジム
・ボルダリングジム:ボルダリングだけができるジム
結論としては、ボルダリングは、「クライミングジム」と「ボルダリングジム」のどちらに行っても楽しめます。ルートクライミングをしたい場合は、その設備を備えた「クライミングジム」に行かなければなりません。
都市部のジムはほとんどがボルダリング専門ジム
しかし、特に都市部では、家賃の高さなどから、高いクライミング壁を作れる建物がなかなかないためか、ロープを使ったルートクライミングができるジムは少数派です。
たとえば、東京都内には2016年10月現在で、70軒程度のクライミングジムがありますが、ルートクライミングができるジムは7店しかありません。つまり、クライミングジムのほとんどはボルダリング専門ジムなのです。
ボルダリング専門なのに「ボルダリングジム」が少ない理由
一般的に、「クライミング」という言葉は、高い壁をロープを使って登るイメージが一般的には強いでしょう。「クライミングジム」という名前だと、そういうクライミングができると誤解される恐れもあります。
それにもかかわらず、ボルダリング専門のジムに、「ボルダリングジム」とつけずに、「クライミングジム」と名づけられている施設が多いのはどうしてなのでしょうか?
これは、昔は「クライミング」という言葉とくらべて、「ボルダリング」という言葉が、とてもマイナーで、ほとんど知られていなかったためです。そのため、古くからあるジムは、ボルダリング専門ジムであっても、ほとんどがクライミングジムと名乗っています。
しかし、ここ1、2年でボルダリングの知名度がかなり上がり、一般的に知られるようになってきました。
そこで、比較的最近にできたジムはボルダリングジムと名乗るところが増えてきたのです。ボルダリング専門のジムであれば、ボルダリングジムという名前の方が、より正確に実態を表していますね。